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転職の志望動機の書き方・例文8選【同職種・異業種・30代40代別】

更新日:

山本 悠真

執筆者 山本 悠真(やまもと ゆうま)
キャリアアドバイザー/人材・キャリア支援歴20年、5,000名以上の転職支援実績

この記事で分かること

  • 30代以上が実際に書いた転職の志望動機318件の傾向
  • 辞める理由から入社後までの書く順番と、転職理由(本音)の言い換え
  • 同職種・異業種・キャリアアップ・年収、30代・40代・50代・転職回数が多い人の例文8本

転職の志望動機で手が止まる理由は、新卒のときと違います。書く材料はある。困るのは、辞める理由をどこまで書くか、年収が本音のときにどう言うか、前職の話をどれくらい入れるかです。

履歴書メーカーを使った30代以上の人が実際に書いた転職の志望動機318件を集計しました。経験者がよく書く言葉と、採用側が見ているのに書かれていない点を数字で確かめ、転職理由別と年代別の例文を載せています。

横断歩道を渡るビジネスバッグを持った人の足元

職種ごとの例文は志望動機の例文集【職種別12種】にまとめています。この記事は、職種を問わず「経験者として転職する人」の書き方に絞りました。

実際に書かれた転職の志望動機318件で分かったこと

2026年8月から10月に履歴書メーカーで作られた履歴書のうち、志望動機を30字以上書いた人は946人いました。そのうち30代以上で、文中に「前職」「現職」「転職」「退職」「これまで」のいずれかが入っていたものが318件。年代は30代が153人、40代が109人、50代が43人、60代以上が13人です。数えたのは文字数と言葉だけです。

履歴書メーカーで30代以上が書いた転職の志望動機318件と志望動機全体946件に含まれる言葉の割合。経験を活かす91%対67%、貢献40%対29%、正確29%対18%、長く働く23%対17%、お客様21%対27%、未経験10%対12%、家庭と両立10%対7%、成長9%対14%、興味8%対16%、安定7%対4%、資格5%対4%

目立つのは「経験を活かす」です。318件のうち91%が書いていました。全体の67%より高く、経験者の決まり文句になっています。ただ、何年やって、どんな数字を出したかまで書いた人は少数でした。勤続年数を書いた人は54件で17%。件数や割合といった実績の数字を入れた人は8件、2.5%です。「これまでの経験を活かして貢献したい」で止まると、残りの9割と同じ文になります。経験者の志望動機は、年数と数字を1つずつ入れた時点で少数派に入ります。

辞めた理由の扱いも見ました。318件のうち、退職の理由に触れた人は1件。年収や待遇に触れた人も6件だけでした。志望動機に書かないのは正解です。ただ、面接で話す転職理由と志望動機がつながっていないと、そこを突かれます。

文字数は中央値が174字で、全体の158字よりやや長めでした。それでも150字未満が125件、39%あります。200〜250字が目安です。

辞める理由から入社後まで、経験者の志望動機の並べ方

経験者の志望動機は、次の4つを1〜2文ずつ並べます。新卒と違うのは、1つ目に「なぜ転職するのか」が入るところです。

  1. なぜ転職するのか。前職で何をやってきて、次に何をしたくなったのか。不満の裏返しを「やりたいこと」に変えて書きます。
  2. なぜこの会社か。事業の中身、任される範囲、評価の仕組み、働き方の制度。求人票や説明会から1つ拾います。
  3. 何を持ち込めるか。年数と数字で書きます。「8年間で100社」「不良率を0.8%から0.3%に」のように、1つで足ります。
  4. 入社後どうしたいか。最初の1年でやることと、3年後に目指す役割を書きます。

「なぜこの会社か」で迷ったら、厚生労働省の職業情報サイト「job tag」で応募先の職種の仕事内容を一度読み、求人票と見比べて「ここが違う」を1つ見つけます。

転職理由(本音)の言い換え方

転職の本音は、たいてい前の会社への不満です。厚生労働省の令和6年雇用動向調査でも、転職した人が前職を辞めた理由は、男性では「給料等収入が少なかった」が10.1%、女性では「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」が12.8%でした(「その他」「定年・契約期間の満了」を除いた上位)。本音が給料や労働時間でも、おかしくありません。

ただ、不満をそのまま書くと「うちでも不満を持つ人」に見えるので、やりたいことに裏返して書きます。

本音 志望動機での書き方
給料が上がらない 成果が評価に反映される仕組みで働きたい
残業が多い 時間内に成果を出す働き方を続けたい
評価されない 任される範囲を広げたい
会社の先行きが不安 伸びている事業で経験を活かしたい
同じ仕事に飽きた 扱う商材や相手の幅を広げたい
人間関係がつらい 書かない。応募先の体制の話に置き換える

右の列には、応募先の求人票にある事実を1つ足します。

辞めた理由そのものは志望動機に書かず、聞かれたときの答えを用意しておきます。言い方は退職理由の書き方にまとめています。

「転職向け」の書き出しから作ったPDFの見本

履歴書メーカーの志望動機欄には、職種や立場別の書き出しを入れるボタンがあります。「転職向け」を押すと、顧客対応や業務改善の経験を活かしたい、という2文が入ります。ここに年数と数字と、応募先の理由を1文足します。

履歴書メーカーの編集画面(スマホ)。志望動機欄の上に「転職向け」「第二新卒・新卒向け」「営業向け」などのボタンがあり、「転職向け」を押した状態

下の画像は、例文1を入れてPDFにした志望動機欄の左側です。この欄は自己PRと共用で、志望動機が230字ほどだと欄の半分弱が埋まり、残りに自己PRを2〜3文書くとちょうど収まります。

履歴書メーカーで出力したPDFの志望動機欄の左側を拡大したもの。法人営業からクラウド会計の営業に応募する約230字の例文が4行で入っている

履歴書メーカーで作成した履歴書のサンプル

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転職理由別の志望動機の例文

会社名と実績の数字は、自分の経歴のものに差し替えてください。例文はどれも、なぜ転職するか、なぜこの会社か、何を持ち込めるか、入社後どうしたいかの順です。

同職種への転職(法人営業8年 → クラウド会計の営業)

法人向けの複合機販売で8年間、中小企業100社ほどを担当してきました。直近3年は既存顧客の更新率を78%から91%に上げ、2024年度は支店12名の中で売上1位でした。扱う商材をクラウド会計に広げたいと考えていたとき、導入後の定着支援まで営業が担当する貴社の体制を知り、応募しました。進め方は変わりません。顧客の業務を聞き取り、提案する。まずは既存顧客の更新率で成果を出し、3年以内に中小企業向けチームの主任を目指します。

ポイント:同職種は、実績の数字が2つあれば転職理由は1文で足ります。

異業種への転職(アパレル販売7年 → 不動産の賃貸仲介)

アパレルの店舗で7年間販売を担当し、直近2年は副店長として月商1,200万円の店を回してきました。お客様の暮らしに長く関わる仕事がしたいと考え、住まい選びを手伝う賃貸仲介を志望しています。貴社は反響客の案内から契約まで1人が担当すると求人票で知り、接客を最後まで任される点に魅力を感じました。来店客の要望を聞いて3着に絞る。この提案の進め方は、物件の案内でも同じです。宅地建物取引士は2026年10月の試験を受け、結果待ちです。

ポイント:異業種では、「3着に絞る」と「物件の案内」のように前職の動作を応募先の動作に言い換えます。前の業界は否定しません。

キャリアアップの転職(介護職員9年 → 施設の管理者候補)

特別養護老人ホームで9年間、介護職員として働き、6年目からはユニットリーダーとして職員8名のシフトと新人の指導を担当してきました。現在の施設は管理者の空きがなく、次の段階に進むには別の場所で経験を積む必要があると判断し、管理者候補を募集している貴社に応募しました。リーダーになってからの3年間で、担当ユニットの離職はゼロです。人が辞めない職場を作ってきた経験を、施設全体で活かしたいと考えています。介護福祉士に加え、2025年に認知症介護実践リーダー研修を修了しました。

ポイント:「今の会社にはその席がない」は正直に書いて構いません。集計した318件で管理職や部下に触れた人は16件、5%。「職員8名」「離職ゼロ」と人を見てきた数字が、管理者候補の根拠です。

年収が本音の転職(設備保全10年 → 同業の大手メーカー)

工作機械メーカーで10年間、設備保全を担当し、直近は夜間の設備停止を年間38件から12件に減らしました。現職は年功で評価が決まり、改善の成果が待遇に反映されにくい仕組みです。貴社は保全の改善提案を件数と効果で評価し、等級に反映すると説明会で伺いました。成果を正しく評価する会社で、腰を据えて働きたい。機械保全技能士2級。PLCの改修も自分でできます。入社後はまず、担当ラインの停止時間を把握するところから始めます。

ポイント:年収の話は「評価の仕組み」に置き換えています。前の会社を責める文は1文だけにして、直後に応募先の仕組みを事実で書くと愚痴に読まれません。希望年収そのものは本人希望記入欄か面接で伝えます。

30代・40代・50代・転職回数が多い人の例文

朝の光が差す駅のホームと、まっすぐ伸びる線路。通勤の時間帯の風景

30代・子育てと両立(経理7年 → 時短勤務を選べる経理)

中堅の建設会社で7年間、経理として月次決算と年間約3,000件の支払処理を担当してきました。育児休業から復帰して1年がたち、現職は残業が月30時間ほどで、保育園の迎えに間に合わない日が続いています。貴社は月次決算を5営業日で締める体制と、小学校入学まで時短勤務を選べる制度があると求人票で知り、長く続けられると考えて応募しました。限られた時間で優先順位をつけて処理する力は、この1年で身につきました。日商簿記2級。決算の早期化にも力になれます。

ポイント:家庭の事情は隠さず、応募先の制度とセットで書くと「条件で選んだ人」に見えません。30代以上で両立に触れた人は10%でした。

40代の転職(開発会社のSE18年 → 社内SE)

システム開発会社で18年間、業務システムの開発と保守を担当し、直近5年は10名のチームで製造業向けの生産管理システムを3件納品しました。受託では納品後の改善まで関われないことが多く、1つの会社の業務を長く良くしていく立場で働きたいと考えるようになりました。貴社は基幹システムの刷新を来年度から3年かけて進めると知り、要件定義から運用までの経験をそのまま使える場だと感じています。現場の担当者と話して仕様を決める作業は、18年間の中心でした。

ポイント:40代は「何を任せられるか」で見られます。「10名のチーム」「3件納品」と応募先の「3年かけて刷新」を並べると、任せられる範囲が伝わります。18年分の中身は職務経歴書に書き、履歴書には要点だけ残します。

50代の転職(現場監督28年 → 同業の中堅建設会社)

建設会社で28年間、現場監督として延べ60件の工事を担当してきました。前職の会社が公共工事から撤退することになり、1級土木施工管理技士として現場を続けられる職場を探しています。貴社は県内の道路と河川の工事を年間20件ほど手がけ、若手の監督を育てる担当者も求めていると伺いました。この10年は後輩5名を主任技術者まで育ててきました。体力面は、現在も月20日は現場に出ています。定年まで現場に立ち、若手に引き継ぐところまでやり切りたいです。

ポイント:50代で採用側が気にするのは、体力と若手との関係です。「月20日は現場」「後輩5名」と両方に事実で答えています。会社都合の転職理由はそのまま書けます。

転職回数が多い(4社目・顧客対応12年 → カスタマーサポート)

これまで3社で、販売、コールセンターのオペレーター、保険代理店の事務と、いずれも顧客対応を担当してきました。会社は変わりましたが、仕事の軸は12年間ずっと「問い合わせに答えて解決する」ことです。直前の代理店では、契約者からの問い合わせを月平均300件受け、折り返し待ちをゼロにしました。貴社のカスタマーサポートは電話とチャットの両方を担当すると求人票で知り、3社で身につけた対応の幅を活かせると考えて応募しました。今度は腰を据えて、10年単位で働くつもりです。

ポイント:転職回数が多いときは、会社名より「仕事の軸」で経歴をまとめます。最後の1文で定着の意思を数字で書くと、「また辞める人」という見方を先に消せます。職歴欄の書き方は転職回数が多い人の職務経歴書に詳しくまとめています。

転職で使う資格の書き方(取得・合格・修了の使い分け)

ビジネスバッグを持って歩く人の後ろ姿

転職では、持っている資格が応募できる求人の範囲を決めることがあります。宅地建物取引士や施工管理技士のように仕事に直結する資格は、免許・資格欄に正式名称で書き、志望動機でも「実際に使ったか」に触れると伝わり方が変わります。

免許・資格欄は、学歴・職歴の画面の下です。前の会社にいる間に取った資格が増えたら、「行を追加」で1行ずつ足します。

履歴書メーカーの免許・資格の入力画面(スマホ)。2015年3月 普通自動車第一種運転免許 取得、2023年11月 日商簿記検定 2級 合格 を入力した状態

運転免許と日商簿記2級を入れてPDFにすると、下の画像のように並びます。

履歴書メーカーで出力したPDFの免許・資格欄。普通自動車第一種運転免許 取得と日商簿記検定 2級 合格が年月つきで並んでいる

名称で迷いやすいのは、級と「取得」「合格」の使い分けです。免許は「取得」、検定は「合格」、講習は「修了」と書き、日商簿記なら「日商簿記検定 2級 合格」のように級まで入れます。正式名称の一覧は履歴書の資格の書き方にまとめています。

転職に合わせて資格を取るなら、厚生労働省の教育訓練給付金の対象講座を探す手があります。一般教育訓練で受講費の20%(上限10万円)が戻る制度で、申請先はハローワークです。勉強中の資格は「〇〇 取得に向けて学習中」と書いて問題ありません。例文2の「結果待ち」も、その書き方です。

経験者の志望動機で評価が下がる書き方

  • 「経験を活かして貢献したい」で終わる。318件の9割が書いた文です。年数と数字を足します
  • 前の会社の不満を2文以上書く。1文で判断として書き、すぐ応募先の事実に移ります
  • 「成長させていただける環境」。経験者が書くと受け身に見えます。30代以上で「成長」を書いた人は9%でした
  • 「御社」と書く。履歴書は「貴社」、面接で口に出すときが「御社」です
  • 職務経歴書の内容をそのまま写す。志望動機は250字まで。実績の詳細は職務経歴書に任せます
  • 転職理由と志望動機が食い違う。「専門性を深めたい」と言いながら未経験の職種に応募すると、面接で聞かれます

よくある質問

Q. 転職理由と志望動機は同じことを書くのですか?
A. 別です。転職理由は「なぜ辞めるか」、志望動機は「なぜここか」。ただし2つはつながっていないといけません。「成果が評価される仕組みで働きたい」が転職理由なら、志望動機には応募先の評価制度の事実が入ります。

Q. 在職中は「前職」「現職」のどちらを使いますか?
A. 在職中なら「現職」、退職済みなら「前職」です。集計では前職と書いた人が58件、現職が54件とほぼ半々でした。在職中に「前職」と書くと、もう辞めたように読まれます。

Q. 転職の志望動機は何字くらいが合いますか?
A. 200〜250字にします。30代以上の318件では中央値が174字で、4割が150字未満でした。履歴書の志望動機欄は自己PRと共用のことが多いので、志望動機250字に自己PRを2〜3文足すと欄がほぼ埋まります。

Q. 職務経歴書にも志望動機を書きますか?
A. 書く場合は履歴書より詳しく、300〜400字で実績の背景まで入れます。順番は履歴書と同じ4つです。書き方は職務経歴書の書き方と職務要約の例文にまとめています。

まとめ

辞める理由をやりたいことに裏返し、応募先を選んだ理由、持ち込める実績、入社後の1年と3年後を続ける。転職の志望動機は、この順に1〜2文ずつ書きます。

30代以上が書いた318件では、「経験を活かす」を9割が書いていました。年数を書いた人は17%。実績の数字を入れた人は2.5%です。まずは年数と数字を1つずつ入れてください。辞めた理由は、やりたいことに裏返して応募先の事実を1つ添えます。

例文を選んだら、そのまま履歴書に

読み終えたら、そのまま書類を作れます

この記事の執筆者
山本 悠真

山本 悠真やまもと ゆうま

キャリアアドバイザー

人材・キャリア支援歴20年。これまでに5,000名以上のキャリア相談・転職支援に携わる。採用市場とキャリア形成の双方に精通し、豊富な支援実績をもとに実践的な情報を発信している。

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