この記事で分かること
- 履歴書と職務経歴書の違い(役割・書く中身・枚数・形式)
- 職歴・自己PR・資格・志望動機の書き分け方と見本
- 両方いるのか、アルバイトでも要るのか、同じ内容を書いてよいか
- 実際に両方を作った人の割合と、作る順番
履歴書は、学歴・職歴・資格といった経歴の事実を決まった様式に並べる書類です。職務経歴書には、各社でどんな仕事をしてどんな結果を出したかを、自由な形式でA4の1〜2枚に書きます。採用側は履歴書で「どんな人か」を確かめ、職務経歴書で「何ができるか」を読みます。
では、実際の応募者はどちらも作っているのか。履歴書メーカーで2026年8〜10月に書類を作った723人を、人単位で数えました。職務経歴書まで作った人の割合、作る順番、自己PRの使い回し。その数字を見たあとで、職歴・自己PR・資格・志望動機の書き分けを、そのまま写せる見本つきで説明します。

履歴書の各欄の書き方は履歴書の書き方ガイド、職務経歴書の組み立ては職務経歴書の書き方ガイドにまとめています。この記事は2つの書類の分け方だけを扱います。
履歴書と職務経歴書を作った723人で分かったこと
集計の元は、2026年8月1日から10月24日に履歴書メーカーで作られた書類です。履歴書が1,222件、職務経歴書が348件。同じ人が何枚も作り直すことがあるので、アカウントごとにまとめて723人として数えました。個人や会社名が分かる情報は見ていません。

履歴書を作った690人のうち、職務経歴書も作った人は214人(31%)でした。逆から見ると、職務経歴書を作った239人の90%は履歴書も作っています。職務経歴書だけを作った人は25人しかいません。職務経歴書は履歴書に足して出す書類で、単独で出す場面はまれだと読めます。
順番もはっきり分かれました。両方を作った214人のうち、87%が履歴書を先に作っています。経歴の年月と社名を履歴書で先に固め、そのあと中身を職務経歴書で広げる。私も同じ順番を勧めています。
もう1つ目立ったのは年齢です。

両方を作った人は30代が26.5%で、履歴書だけの人(15.6%)より多い。10代は2.8%しかいません。職歴欄が空の人の割合も、履歴書だけの人が22%、両方作った人は7%でした。職務経歴書を作っているのは、職歴があって転職する人が中心です。
書く量の差も大きい。職務経歴書(会社名が入っていた262件)は本文の合計が中央値で818字、履歴書の自己PR欄は中央値149字でした。職務経歴書のほうが5倍ほど長く書かれています。
履歴書と職務経歴書の違いを表で見る

役割、書く中身、枚数と形式の順に、2つの書類を並べます。
| 書類 | 役割 |
|---|---|
| 履歴書 | 本人の基本情報と経歴の事実を確かめる |
| 職務経歴書 | 仕事の中身と実務の力を確かめる |
書く欄は次のとおりです。
| 書類 | 書く中身 |
|---|---|
| 履歴書 | 氏名・住所・学歴・職歴・資格・志望動機 |
| 職務経歴書 | 職務要約・業務内容・実績・スキル・自己PR |
形式と枚数も違います。
| 書類 | 枚数と形式 |
|---|---|
| 履歴書 | 決まった様式。A4なら2枚 |
| 職務経歴書 | 自由形式。A4で1〜2枚 |
厚生労働省のマイジョブ・カードのコラムは、履歴書を「基本的なプロフィール」を確認する書類、職務経歴書を「職務経験と実務能力を確認」する書類と説明しています。
枚数はハローワークの職務経歴書の作り方(パンフレット)に「A4縦サイズの白無地の紙1〜2枚程度に、パソコンで横書きにより作成することが一般的」とあります。3枚を超えたら削る、が目安です。
形式が違えば、読まれ方も変わります。履歴書は欄が決まっていて、空欄があると目立つ。職務経歴書は見出しも順番も自分で決められるぶん、何を先に見せるかで印象が変わります。
項目ごとの書き分け方
同じ項目が両方に出てきます。事実はそろえ、書く深さだけを変えるのが書き分けの基本です。
職歴
履歴書は入社と退社を1行ずつ。社名、年月、退職理由の定型句までで止めます。
2019年4月 株式会社○○フーズ 入社
営業部に配属
2023年3月 一身上の都合により退職
職務経歴書は同じ1社について、何を、どの範囲で、どれだけやったかを書きます。
株式会社○○フーズ(2019年4月〜2023年3月)営業部 第二課/正社員
【業務内容】都内の飲食店と給食会社への食品卸の法人営業。既存顧客約60社のルート訪問と新規開拓、新商品の試食会の企画と運営。
【実績】2022年度の担当売上は1億800万円で前年比112%。新規取引先を年間14社開拓し、課内1位でした。
社名と在籍期間は2つの書類で1文字も変えない。 履歴書が「2019年4月入社」で職務経歴書が「2019年5月〜」だと、採用担当はどちらが正しいのかを面接で確かめます。履歴書の職歴欄の書き方は履歴書の職歴の書き方で詳しく扱っています。
自己PR
履歴書の自己PR欄は狭い。強みを1つ、根拠を1つで150〜200字に収めます。
相手の困りごとを聞き出してから提案する営業を続けてきました。前職では既存顧客約60社を担当し、注文の傾向から次の発注時期を読み、先回りして提案した結果、2022年度の担当売上を前年比112%に伸ばしています。貴社でも、取引先の声を拾う仕事から始めます。
職務経歴書の自己PRは、同じ強みを場面ごとに分けて書けます。
■ 聞き取りから提案までを1人で組み立てる力
飲食店の仕入れ担当への訪問では、在庫表を一緒に見て欠品の多い品目を洗い出し、納品の曜日を組み替える提案をしました。この提案をきっかけに、担当先のうち8社で月の発注額が2割増えています。
■ 事務の手間を減らす工夫
受注書式を見直して記入欄を減らし、入力ミスを月20件から3件にしました。課内の5名が同じ書式を使っています。
集計では、両方に自己PRを書いた127人のうち、18%が半分以上同じ文章でした。丸写しは手抜きに見えます。強みの言葉は同じでかまいません。履歴書は要点だけ、職務経歴書は場面と数字まで、と量で分けてください。自己PRそのものの組み立ては自己PRの書き方にあります。
資格
履歴書の免許・資格欄は、取得年月と正式名称を並べるだけです。職務経歴書では、その資格を仕事でどう使ったかを添えます。
日商簿記検定2級(2021年6月取得):月次の売上集計と請求書のチェックを担当
履歴書側の書き方は履歴書の資格欄の書き方を見てください。
志望動機
志望動機は履歴書の欄に書きます。職務経歴書の様式には志望動機の欄がないことも多い。入れるなら最後の自己PRに「この経験を貴社の○○で活かしたい」と1行添える程度です。両方に長く書くと、採用担当は同じ話を2回読みます。例文は志望動機の例文集にあります。
履歴書と職務経歴書はどっちが重要か
中途採用なら、時間をかけて読まれるのは職務経歴書です。採用担当が知りたいのは「入社したら何ができるか」で、それが書いてあるのは職務経歴書だけだからです。
ただ、書類選考で最初に開かれるのは履歴書で、年月の誤りや空欄、写真の不備はその場で目に入ります。ここで減点されれば終わり。職務経歴書は読まれません。私の見てきた範囲では、履歴書で落ちる人はミスで落ち、職務経歴書で落ちる人は中身の薄さで落ちます。
職務経歴書の中身の薄さは、集計でも見えました。職務経歴書に実績欄を書いた人は51%、業務内容と実績のどこかに数字がある人は39%でした。1社あたりの業務内容は中央値68字。職務経歴書を直すなら、まずこの業務内容に担当範囲と数字を足します。冒頭に置く職務要約の書き方は職務要約の例文を参考にしてください。
両方いるか、アルバイトでも要るか

判断の基準は求人票です。
| 求人票の書き方 | 出すもの |
|---|---|
| 履歴書・職務経歴書 | 両方 |
| 履歴書(写真貼付) | 履歴書だけ |
| 応募書類一式 | 両方 |
| 指定なし(正社員) | 両方を用意 |
| 指定なし(アルバイト) | 履歴書だけ |
アルバイト・パートの応募は、指定がなければ履歴書だけで足ります。ただ、職務経歴書に書かれた会社のうち、雇用形態がアルバイトかパートだった行は22%ありました。職歴のすべてがアルバイト・パートという職務経歴書も、262件中23件あります。
パートで経理を5年続けた人が事務の正社員に応募するときや、社員登用を狙うときは、アルバイトの経歴しかなくても職務経歴書を付けておくと、何を任されてきたかが履歴書の1行より伝わります。履歴書だけで足りる応募はアルバイトの履歴書の書き方をどうぞ。
新卒や職歴のない人は、職務経歴書は求められないのがふつうです。求められたら、アルバイトやインターンで担当したことを1社ずつ書きます。
転職回数が多いなら、職務経歴書をキャリア式にする手もあります。営業の経験、事務の経験というように職種やスキルで経験を束ね、会社名は各まとまりの中に添える形式です。集計では職務経歴書の8%がこれを選んでいました。回数の見せ方は転職回数が多いときの職歴の書き方に書いています。
同じ内容を書いてもいいか
事実は同じでなければいけません。社名、在籍期間、役職、資格名、取得年月。ここがずれると、どちらかが間違いだと思われます。
同じでなくていいのは文章です。履歴書の職歴欄に「営業部に配属」と書いたなら、職務経歴書ではその営業部で何をしたかを書く。履歴書の自己PRが3行なら、職務経歴書ではその3行の根拠を広げる。片方を読めばもう片方の中身が想像でき、両方を読むと詳しくなる関係が理想です。
履歴書メーカーで両方を作る手順
履歴書メーカーでは、マイページの「新しく作成」から履歴書と職務経歴書のどちらも作れます。ログインしなくても使え、PDFまで無料です。

集計どおり、先に履歴書を作り、職歴欄で社名と年月を固めます。

次に職務経歴書を開き、同じ社名と年月で会社を追加します。業務内容と実績の欄が分かれているので、履歴書に書けなかった中身をここに書きます。

職務経歴書の形式は、画面の下で選べます。新しい職歴から並べる逆編年体が一般的で、同じ職種を長く続けた人は編年体、転職回数が多い人や技術職はキャリア式が向いています。

書き分けでよくあるミス
- 社名や年月が2つの書類で違う。 株式会社の位置、入社月のずれが多い。履歴書を先に作って写すと防げます
- 自己PRを丸写しする。 集計では2割近くがほぼ同じ文章でした。職務経歴書は場面と数字まで広げます
- 職務経歴書が業務の羅列で終わる。 実績欄を書いた人は半分でした。数字を1つ入れます
- 職務経歴書が4枚以上になる。 古い職歴は1〜2行にまとめ、A4で2枚に収めます
- 履歴書の職歴欄に業務内容を詰め込む。 1社1行の補足まで。残りは職務経歴書へ
- 求人票の指定を見落とす。 「履歴書・職務経歴書」とあれば、アルバイト経験だけでも職務経歴書を付けます
よくある質問
Q. 履歴書と職務経歴書は両方提出しないといけませんか?
A. 求人票に「履歴書・職務経歴書」とあれば両方必要です。指定がなくても、正社員の中途採用なら両方を用意しておきます。アルバイト・パートで指定がなければ履歴書だけで足ります。
Q. 履歴書と職務経歴書に同じ内容を書いてもいいですか?
A. 社名・在籍期間・資格名などの事実は同じにします。文章は分けてください。履歴書は要点だけ、職務経歴書は業務の中身と数字まで書きます。集計では両方に自己PRを書いた人の18%が半分以上同じ文章でした。
Q. 履歴書と職務経歴書はどっちが重要ですか?
A. 中途採用で長く読まれるのは職務経歴書です。ただ履歴書は最初に開かれるので、年月の誤りや空欄があるとそこで評価が下がります。履歴書はミスをなくし、職務経歴書は中身を厚くします。
Q. アルバイトの応募に職務経歴書は必要ですか?
A. 指定がなければ要りません。パートの経験を活かして正社員や同じ職種に応募するなら、付けると経験が伝わります。職務経歴書に書かれた会社のうち22%はアルバイト・パートの勤務でした。
Q. 履歴書と職務経歴書はどちらを先に作ればいいですか?
A. 履歴書が先です。社名と年月を履歴書で固めてから職務経歴書に写すと、2つの書類で事実がずれません。両方作った人の87%も履歴書から作っていました。
まとめ
履歴書は経歴の事実を決まった様式に並べる書類、職務経歴書はその経歴の中身と結果を自由な形式で書く書類です。社名・年月・資格名は2つの書類でそろえ、書く深さだけを変えます。
履歴書メーカーの利用者723人を見ると、職務経歴書まで作った人は3割で、そのほとんどが履歴書から作っていました。まず履歴書で事実を固め、職務経歴書では業務内容と実績に数字を1つ入れます。
履歴書から作って、職務経歴書へ
- 履歴書・職務経歴書を無料で作成する:どちらもスマホで入力してPDFに
- 職務経歴書の書き方ガイド:職務要約から自己PRまでの組み立て

