この記事で分かること
- 介護に応募する人の自己PR39件の傾向(数字を入れた人は10%、「笑顔」は0件)
- 介護の仕事を数字にする方法と、資格の段階ごとに自己PRで書くこと
- 未経験・初任者研修・実務者研修・介護福祉士・夜勤・訪問・パート・リーダーの例文8本
未経験から介護福祉士・ユニットリーダーまで、資格と働き方の段階別に介護の自己PR例文を8本用意しました。どれも強みを1つに絞り、担当した利用者の人数や夜勤の回数などの数字を1つ入れ、最後の1文を「応募先の施設でどう使うか」にした200字前後の文です。施設名と数字を差し替えれば、そのまま履歴書に書けます。
例文の前に、実際の数字を1つ。履歴書メーカーで2026年8〜10月に作られた履歴書から、介護の仕事に応募する人の自己PR39件を数えたところ、人数や年数などの数字を入れていた人は4件、10%でした。自己PR全体では17%です。介護の現場は毎日「何人」「何回」を数えている仕事なのに、自己PRになると数字が消えます。

強みの見つけ方や自己PR全体の型は自己PRの書き方にまとめています。ここでは介護の例文と、介護の仕事を数字にする方法に絞ります。
実際に書かれた介護の自己PR39件で分かったこと
介護の自己PRを拾うため、まず2026年8月1日から10月24日に履歴書メーカーで作られた履歴書1,221件を対象にしました。自己PR欄に30字以上書かれていたのは799件で、入力画面の定型文の書き出しのままのものと、同じ文面の重複を除くと494件になります。そのうち、自己PR・志望動機・職歴のどれかに介護が出てくる39件を、個人が分からない形で数えました。件数が多いとは言えないので、割合は傾向として読んでください。

意外だったのは、介護の自己PRの定番と言われる言葉が少ないことです。「コミュニケーション」は13%で、自己PR全体の25%の約半分。「寄り添う」は3件。「笑顔」は0件です。代わりに多かったのは「利用者」31%と「ご家族」21%で、全体ではそれぞれ2%と4%しか出てこない言葉でした。介護に応募する人は、相手を具体的に書こうとしています。
ただ、その相手に何をしたかは数字になっていません。数字を入れた人は39件中4件、10%。自己PRで資格に触れた人は2件だけ。資格欄を見ても、介護の資格(初任者研修・実務者研修・介護福祉士・ケアマネジャー)を書いていない人が32件、82%いました。無資格や未経験から応募する人が多い、と読めます。
文字数の中央値は184字、文の数は中央値で4文。最後の1文は、49%の人が「〜と考えております」の類で終わっていました。年齢は20代39%、30代24%、40代18%、50代以上16%。若い人だけの職種ではありません。
私の読みでは、介護の自己PRは、優しさを言葉で並べるほど他の応募者と区別がつかなくなります。1日に何人の介助をしたか、1つ数字があれば、それだけで39人中の上位4人に入れます。
介護の自己PRの書き方(4文の型と数字の拾い方)
履歴書の自己PRは、次の4文で200字前後に収まります。
- 強みを1つ。 「気づく」「記録する」「教える」のように、動詞で言える強みにする
- 出来事を数字で。 人数・回数・年数・件数のどれか1つ
- 自分で決めた工夫。 「2時間おきに」「その日のうちに」など、真似できる手順
- 応募先でどう使うか。 施設の種類(特養・デイ・訪問)に合わせて変える
200字の根拠は様式にあります。ハローワークの応募書類の作り方(履歴書)に載っている様式は、志望動機と自己PRが「志望の動機、自己PR、趣味、特技など」の1枠に入ります。志望動機に150字使うと、自己PRに残るのは200字前後です。志望動機の書き方は介護の志望動機の例文にあります。
介護の仕事を数字にする方法
数字にできる実績なんてない。そう感じる人が多いようですが、介護の仕事は数えられるものだらけです。
| 担当した仕事 | 数字にできるもの |
|---|---|
| 食事・入浴の介助 | 1日の人数、フロアの床数 |
| 夜勤 | 月の回数、1人で見る人数 |
| 記録・申し送り | 書いた期間、気づけた件数 |
| 訪問介護 | 1日の訪問件数、担当人数 |
| レクリエーション | 参加人数の前後 |
| 新人の指導 | 教えた人数、指導係の年数 |
| 事故の防止 | ヒヤリハットの報告件数 |
正確な数が分からなければ「約」「平均」で十分です。面接で内訳を聞かれて答えられる数にします。
資格の段階ごとに自己PRで書くこと

資格は履歴書の免許・資格欄に書くものですが、自己PRでも1回だけ触れると、強みの裏付けになります。研修の時間数と科目は厚生労働省の介護員養成研修の取扱細則に、介護福祉士の制度は社会福祉士・介護福祉士等のページに載っています。
- 無資格・未経験。 前職で人の様子を見て動いた場面を数字で。取得予定の研修があれば月まで書く
- 初任者研修。 研修で学んだ介助を、現場で何回使っているか
- 実務者研修。 記録や医療職との連携。介護福祉士の受験予定
- 介護福祉士。 年数より、後輩に渡したもの(手順書・指導の人数)
資格欄の書き方(「修了」と「登録」の違いなど)は履歴書の資格欄の書き方を見てください。施設と訪問で仕事の中身がどう違うかは、厚生労働省の job tag にある施設介護員と訪問介護員のページが分かりやすいです。
介護の自己PR例文8本
立場と資格の段階で8本に分けました。どれも200〜230字です。施設名・年数・人数を自分のものに差し替えてください。
未経験・無資格(飲食店のホールから)
居酒屋のホールで6年働き、最後の2年は時間帯責任者として8人のスタッフの配置を決めていました。忙しい時間ほど、お客様の小さな変化に気づくのが私の役目です。お酒の進み具合や顔色を見て、頼まれる前に水を出す。この習慣は6年間ずっと続けてきました。介護の資格はまだありませんが、11月開講の介護職員初任者研修にすでに申し込んでいます。人の様子を見て先に動く癖を、利用者さんの暮らしの場で使います。
ポイント:前職の「人の様子を見る」場面を、年数と人数で書いています。研修は「申し込み済み」と月まで具体的に。
初任者研修(デイサービス1年)
介護職員初任者研修を昨年修了し、デイサービスで1年、入浴と送迎を担当しています。1日の利用者は定員25名。入浴の順番表を、体調と好みの湯温まで書き込める形に作り替え、看護師への申し送りを口頭からメモに変えました。それ以来、入浴の中止を当日の朝に知る、という行き違いがなくなっています。研修で学んだ移乗の基本を、今は現場で毎日20回以上使っています。次は実務者研修を受け、身体介助の幅を広げるつもりです。
ポイント:研修で学んだことを「毎日20回以上」と現場の回数に置き換えています。
実務者研修(特養3年)
特別養護老人ホームで3年、40床のフロアで食事・排泄・入浴の介助をしてきました。昨年は実務者研修を修了しています。私が強みにしているのは記録です。食事量と水分量を毎食書き残し、2週間分の変化を見て看護師に相談し、脱水の兆しに早めに気づけた方が3名いました。介護福祉士の受験資格を得たので、次の試験を受けます。数字で利用者さんの変化を拾う介護を、貴施設でも続けていきます。
ポイント:「よく気がつく」を、記録の期間と気づけた人数で見せています。
介護福祉士(老健8年)
介護老人保健施設で8年、介護福祉士として在宅復帰を目指す方の生活リハビリに関わってきました。理学療法士と週1回カンファレンスを持ち、歩行訓練の内容を日中の介助に取り入れています。昨年度は担当した12名のうち7名が自宅へ戻りました。新人の指導係も3年。移乗の手順を写真入りの1枚にまとめ、教える人によってやり方が違う状態をなくしました。年数で終わらせず、後輩に渡せる形にすること。それが私の強みです。
ポイント:経験者は年数だけで終わりがちです。後輩に残したもの(手順書)と、担当した人の結果を書いています。

夜勤(グループホーム夜勤専従2年)
グループホームで夜勤専従として2年、月10回の夜勤を続けています。1ユニット9名の入居者を、夜間は私ひとりで。2時間おきの巡回に加え、眠れない方の足音や物音の変化を記録に残し、日勤の職員に申し送ってきました。転倒につながりそうな夜の動きを3件早めに伝え、ベッドの位置や照明を変えてもらっています。一人で判断する時間が長い仕事なので、迷ったら連絡する基準を自分で決めて守ってきました。
ポイント:夜勤は「回数」と「1人で見る人数」が一番伝わります。連絡の基準を持っていることも書いています。
訪問介護(登録ヘルパー4年)
登録ヘルパーとして4年、1日4〜5件のお宅を回っています。調理、掃除、通院の付き添い。家ごとに台所の使い方も味の好みも違うので、訪問のたびに気づいたことを手帳に書き、次の訪問の前に読み返してきました。担当している利用者さん11名のうち6名は、3年以上同じ顔ぶれで続いています。サービス提供責任者への報告はその日のうちに電話で。決められた時間の中で、その人の暮らしを崩さない介護をします。
ポイント:訪問は1対1なので、続いている年数が信頼の証拠になります。
パート(子育て中・デイサービス2年)
子どもが小学生になったのを機に、デイサービスで週3日、9時から15時のパートを2年続けています。担当はレクリエーションと昼食の配膳です。季節の歌や手作業を月ごとに組み直し、参加する利用者さんは20名中8名から15名に増えました。その前は保育士として5年、集団の中で一人ひとりの様子を見てきました。土日の勤務はできませんが、平日の急な欠員なら前日までの連絡で入れます。
ポイント:パートは働ける条件も自己PRの一部です。勤務の希望は本人希望欄の書き方に分けて書いてもかまいません。
ユニットリーダー(特養3年)
特養のユニットリーダーとして3年、職員10名・入居者10名のユニットを任されてきました。着任した年、ユニットの離職は年4名。シフトの希望を月初に全員から聞き、夜勤の回数の差を月2回以内にそろえたところ、翌年の離職は1名でした。事故報告は出しやすい空気を作ることを目標にし、ヒヤリハットの報告は月5件から18件に増えています。現場に立ちながら、職員が辞めないユニットを貴施設でも作ります。
ポイント:リーダーは人の数字(離職・報告件数)で書きます。ヒヤリハットは増えたことが成果になる数字です。
介護の自己PRを入れたPDFの見本
履歴書メーカーの「自己PR・希望欄」のステップに、「介護・接客向け」のボタンがあります。押すと志望動機に介護向けの定型文(63文字)が入ります。自己PR欄には共通の書き出し(65文字)が入っているので、ここに例文を貼って差し替えます。

下の画像は、初任者研修の例文を自己PR欄に入れたところです。右上に201文字と出ています。200字前後に収まっているかは、この数字で確かめます。

この初任者研修の例文をPDFにした枠を拡大したのが、次の画像です。志望動機と自己PRは「志望の動機、自己PR、趣味、特技など」の1枠に、空行を挟んで入ります。志望動機2行、自己PR4行で、枠にはまだ余白があります。

自己PRで初任者研修に触れたら、免許・資格欄にも書きます。次の画像のように「介護職員初任者研修 修了」と1行で入ります。

介護の自己PRでよくあるミス
- 「優しい」「思いやり」で終わる。 何人に、何をしたか。人数か回数を1つ
- 強みを3つ並べる。 体力、コミュニケーション、責任感。全部書くと1つも残りません
- 志望動機と同じ話。 同じ枠に並ぶので、2回読まされた印象になります
- 未経験なのに「経験はありませんが」から始める。 最初の1文は強み。経験がないことは後ろで1回
- 資格を自己PRに書いて、資格欄に書き忘れる。 書き方は資格欄の書き方で
- 夜勤ができるかを書かない。 回数や可否は採用側がまず知りたいことです
よくある質問
Q. 介護の自己PRは何文字くらい書けばいいですか?
A. 履歴書なら200字前後。介護の求人でも同じです。志望動機と同じ枠に入るので、合わせて350字ほどが上限の目安です。集計した39件の中央値は184字でした。400字を超える長いものは職務経歴書の自己PRに回します。
Q. 介護未経験・無資格でも自己PRに書けることはありますか?
A. あります。前職で人の様子を見て動いた場面を探します。飲食なら混雑時のお客様への気配り、販売なら高齢のお客様の対応、保育なら集団の見守り。年数と人数を添え、取得予定の初任者研修があれば月まで書きます。
Q. 介護の自己PRで「コミュニケーション能力」を書いてもいいですか?
A. 書いてもかまいませんが、言葉だけでは伝わりません。誰と、何を、どれくらい話したかに置き換えます。「看護師への申し送りを口頭からメモに変えた」「1日4件の訪問で気づいたことを手帳に書く」のような形です。集計では「コミュニケーション」を使った人は13%で、自己PR全体より少数でした。
Q. 介護のパートの自己PRに働ける時間は書くべきですか?
A. 書きます。採用側がシフトを組むとき、まず見るのがここです。曜日と時間、急な欠員に入れるかを1文で。細かい条件は本人希望記入欄に分けます。パートの志望動機はパートの志望動機の例文にまとめています。
Q. 介護の自己PRと志望動機は何が違いますか?
A. 志望動機は「なぜこの施設か」、自己PRは「自分は何ができるか」です。履歴書では同じ枠に並ぶので、同じエピソードを2回使わないようにします。2つの書類の分担は履歴書と職務経歴書の違いも参考にしてください。
まとめ
介護の自己PRは、強みを1つ、数字を1つ、自分で決めた工夫を1つ、最後に応募先でどう使うか。この4文なら200字を超えません。39件を数えて見えたのは、「利用者」「ご家族」と相手を書く人は多いのに、数字まで書いた人は1割という姿でした。
1日の人数、夜勤の回数、続いている年数。介護の現場で毎日数えているものを1つ書き足すだけで、例文は自分の自己PRになります。
自己PRを入れたら、そのままPDFに
- 履歴書を無料で作成する:「介護・接客向け」の定型文から書き始められます
- 介護の志望動機の例文:未経験・パート・経験者別の8本
- 自己PRの書き方:強みの見つけ方と4文の型

