この記事で分かること
- 実際に書かれた営業の自己PR81件の傾向(「目標」が36%、達成率を%で書いた人は0件)
- 営業の実績を数字にする方法と、履歴書の自己PRを200字に収める型
- 法人・個人・ルート・新規開拓・未経験・第二新卒・数字なし・マネージャーの例文8本
営業の自己PRの例文を、法人・個人・ルート・新規開拓の営業スタイル別に4本、未経験・第二新卒・数字を出せない人・マネージャーの立場別に4本載せました。数字と商材を差し替えて使えます。
例文の前に、ひとつ数字を見てください。履歴書メーカーで2026年8〜10月に作られた履歴書のうち、自己PR欄で営業や売上、目標に触れていた81件を数えると、「目標」と書いた人は36%いました。それなのに、達成率を%で書いた人は1人もいません。

自己PR欄そのものの書き方(強みの見つけ方、4文の型、NG)は自己PRの書き方にまとめています。ここから先は営業の例文と、実績を数字にする方法だけです。
実際に書かれた営業の自己PR81件で分かったこと
集計の元は、2026年8月1日から10月24日に履歴書メーカーで作られた履歴書1,221件です。自己PR欄に30字以上書かれていたのは799件。入力画面の定型文のままのものと、同じ文面の重複を除くと494件残ります。そのうち「営業」「売上」「顧客」「成約」「目標」のどれかに触れていた81件を、個人が分からない形で数えました。81件のうち「営業」という語を含むのは44件。残りは販売や接客の仕事で売上や目標に触れた人です。

「目標」は36%。自己PR全体(494件)では6%なので、営業に関わる人だけが目立って使う言葉です。ところが、「目標」と書いた29件のうち、年数以外の数字を添えていたのは6件でした。達成率の%、売上の金額、担当した社数や件数は、81件の中に一つもありません。年数以外の数字が入っていたのは、人数や順位などを含めても14%です。
「お客様」「顧客」は60%、「ニーズ」「課題」は38%、「提案」は23%。どれも全体の2〜4倍の割合で出てきます。営業の人は、お客様の課題を聞いて提案する話を書きたがります。ところが、その提案で売上がいくらになったかまで書いた文はほとんどなく、話は提案の場面で終わっていました。
文字数の中央値は273字で、自己PR全体の172字より100字長めでした。300字を超えた人が4割います。書き出しは「私の強みは」「私の長所は」で始まる人が53%。2人に1人は同じ始まり方です。締めは「〜を活かして」の形が44%。年齢は20代60%、30代19%でした。
私の読みでは、営業の自己PRは長く書くほど数字が消えます。言葉を足すより、数字を1つ足すほうが効きます。
営業の自己PRの書き方(4文の型と200字の目安)
履歴書の自己PRは、次の順で書けば4文、200字前後に収まります。
- 強みを1つ。 「提案力」なら、誰に何を提案したか(担当90社に更新前の見直し、など)まで言う
- 数字を1つ。 達成率、売上の金額、件数、社数、順位のどれか
- 自分で決めた動き方を1つ。 「更新の半年前に訪問する」「断られた理由を全部記録する」
- 応募先でどう売るか。 商材や顧客層が近いなら、そこに寄せる
200字は、ハローワークの応募書類の作り方(履歴書)に載っている様式から出した目安です。この様式では、志望動機と自己PRが「志望の動機、自己PR、趣味、特技など」の1つの枠に入ります。志望動機に150字使うと、自己PRに残るのは200字前後。273字だと枠の下までぎりぎりです。
400〜600字の長い自己PRは職務経歴書に回します。商談の流れや担当した業界の詳しい話は、そちらに書けます。2つの書類の分担は履歴書と職務経歴書の違いに、職務経歴書の冒頭に置く要約は職務要約の例文にあります。
営業の実績を数字にする方法
営業は数字の仕事なのに、数字を書いた人が14%しかいない。「目標を達成できなかった年もあるから」と、書くのをためらう人が多いのでしょう。達成率のほかにも、営業の種類ごとに数字にできるものがあります。
| 営業の種類 | 数字にできるもの |
|---|---|
| 法人営業 | 担当社数、年間売上、継続率 |
| 個人営業 | 成約率、紹介件数、平均単価 |
| ルート営業 | 担当店舗数、欠品・返品の件数 |
| 新規開拓 | 1日の架電数、アポ率、新規社数 |
| チームを持つ | 部下の人数、育てた新人の数 |
| 販売・接客から | 1日の接客数、セット率、目標の連続月数 |
目標に届かなかった年があるなら、届いた年か期間を選びます。「2024年度は112%」「上半期は104%」のように区切れば、嘘にはなりません。面接では数字の内訳を聞かれます。説明できる数字だけを書いてください。
法人・個人・ルート・新規開拓で見られる点

同じ営業でも、採用担当が確かめたい点は違います。厚生労働省の職業情報サイト job tag には営業の仕事を整理したページがあり、扱う商材や相手で分けて仕事の中身が載っています。応募先に近いものを読んでおくと、どの数字を出すか決めやすくなります。
- 法人営業。 相手は会社の担当者で、契約は長く続く。担当社数と継続率、年間の売上で見せる
- 個人営業。 住宅・保険・車など、1回の買い物が大きい。成約率と紹介の件数が効きます
- ルート営業。 既存の取引先を回る仕事です。欠品やクレームを減らした件数、取引額の伸び
- 新規開拓。 断られる数が多い仕事。架電数とアポ率、新しく取った社数
ルート営業の仕事の例は、job tag の清涼飲料ルートセールスの職業ページでも読めます。
営業の自己PR例文8本
営業スタイル別に4本、立場別に4本。商材・年数・数字を自分のものに差し替えて使ってください。どれも190〜230字です。
法人営業(事務機器・経験5年)
法人営業を5年、オフィス用の複合機と通信機器を中小企業向けに担当してきました。担当は約90社。契約更新の半年前には必ず訪問し、使っていない機能や毎月の印刷枚数をお客様と一緒に確かめています。更新のときに他社へ切り替えられた件数は、担当前の年8件から2件に減りました。2024年度の売上は目標3,600万円のところ約4,030万円、達成率112%です。導入した後も通い続ける営業を、貴社でも続けます。
ポイント:担当社数、減らした件数、達成率と金額。法人営業で見せたい数字を1本に全部入れた形です。
個人営業(住宅リフォーム・経験4年)
住宅リフォームの個人営業を4年続けています。お客様の多くは60代以上で、契約を決めるまでに平均3回の打ち合わせがあります。私は初回の訪問のあと、家の図面に工事の範囲を手書きで書き込んだ資料を必ず郵送してきました。家族で話し合うときの材料になるからです。成約率は2年目の18%から4年目には27%に上がり、紹介からの受注も年間11件ありました。高い買い物に迷う方の相談相手でいること。そこに自信があります。
ポイント:成約率の前後と紹介の件数。個人営業は「お客様に寄り添う」の一言より、何を郵送したかで伝わります。
ルート営業(食品卸・経験6年)
食品卸のルート営業として、飲食店とスーパーの計45店舗を6年間担当しました。欠品を出さない店が、いちばん長く取引してくれます。そこで各店の売れ行きを週ごとにExcelに記録し、発注の目安を店長に先に伝えてきました。欠品による値引きの対応は、前任者のころの月平均6件から1件以下に減り、担当店との年間取引額は6年で約1.2倍になりました。発注の担当者が替わっても取引が続く関係を作ることが、私の得意な仕事です。
ポイント:ルート営業は売上より「減らした件数」が書きやすい職種です。
新規開拓(求人広告・経験3年)
求人広告の新規開拓営業を3年担当しました。電話は1日平均80件、そこから商談につながるのは2〜3件です。断られた理由はすべて記録しています。そのうえで、「今は採用していない」と答えた会社には3か月後にかけ直す一覧を作りました。2年目からは、このかけ直しからの受注が全体の4割を占めています。四半期ごとの新規受注社数では部内1位を2回取りました。断られた後の動き方なら、誰にも負けません。
ポイント:断られる数も数字のうちです。架電数と商談数を並べると、粘り強さを言葉で書かずに済みます。

未経験(携帯ショップの販売から法人営業へ)
携帯電話ショップの販売スタッフとして4年、料金プランと端末の案内をしてきました。来店の目的を最初の2分で聞き取ると決めて接客し、1日平均15組を担当。光回線とのセット契約では、店舗の月間目標を14か月続けて達成しています。説明が長くなりがちな年配のお客様には、要点を3行にまとめた紙を渡していました。営業の経験はまだありません。それでも、困りごとを聞いてから提案する順番は、法人営業でも変わらないはずです。
ポイント:販売の中の「目標がある仕事」を選び、連続した月数で見せています。販売の自己PRそのものは販売の自己PR例文にあります。
第二新卒(人材会社の営業1年半)
新卒で入社した人材紹介会社で、1年半、企業向けの営業を担当しました。最初の半年は受注がゼロ。毎週金曜に、その週の商談で答えに詰まった質問を先輩に1つずつ聞いていました。先輩の商談に12回同行させてもらい、質問の順番をノートに書き写して自分の商談で試したところ、2年目の上半期に初めて目標を達成しています(達成率104%)。経験はまだ短いですが、できないことを人に聞き、真似して直すまでの速さには自信があります。貴社でも、最初の1年で独り立ちを目指します。
ポイント:受注ゼロの時期を隠さず、何回同行して何%になったかで、伸び方を見せています。短期での退職の伝え方は転職回数が多いときの職務経歴書と退職理由の書き方に。
売上の数字を出せない場合(医療機器・経験3年)
医療機器の営業として3年、県内の病院とクリニック約30施設を担当してきました。売上は社外に出せない決まりがあるため、日々の動き方でお伝えします。新しい消耗品が出るたびに、病棟の看護師さん向けに15分の使い方の説明会を開き、3年間で計42回行いました。説明会を始めてから、使い方の問い合わせ電話は月に10件ほどから2〜3件に減っています。現場の人が迷わず使えるところまで付き合う。それが私の営業です。
ポイント:売上の代わりに、説明会の回数と問い合わせの件数。守秘で書けないなら、そう一言断って行動の数字に替えます。
マネージャー(不動産仲介・チームリーダー3年)
不動産仲介の営業を9年、うち直近3年は6名のチームのリーダーを務めています。自分の商談は減らしました。空いた週2日は新人の同行に充て、商談の後に10分だけ一緒に振り返って、次に言う一言を決めています。振り返りのメモはチーム全員が読める共有フォルダに残しました。新人2名は入社1年で一人で商談を回せるようになり、チームの年間成約件数は着任前の58件から81件に増えました。人を育てて数字を作る役割を、貴社でも担わせてください。
ポイント:チームの件数の前後と育てた人数。マネージャーは自分の成績より、こちらを見られます。
履歴書メーカーで営業の自己PRを入れたPDFの見本
履歴書メーカーの「自己PR・希望欄」のステップに、「営業向け」のボタンがあります。押すと志望動機に74字、自己PR・趣味・特技に65字の定型文が入ります。

自己PRの65字は、職種を問わない短い書き出し。冒頭の集計では、この定型文のままの自己PRを数から外しています。ここに例文を貼り、商材と数字を直します。右上に文字数が出るので、200字前後に収まっているかは入力しながら確かめられます。

下の画像は、法人営業の例文を入れたPDFです。志望動機と自己PRは「志望の動機、自己PR、趣味、特技など」の1枠に、空行を挟んで入ります。自己PRが200字前後なら、志望動機と合わせても枠の下に余白が残ります。

志望動機の側は営業の志望動機の例文に、未経験・法人・個人・ルート営業別の8本があります。自己PRと同じ話にならないよう、志望動機は「なぜこの会社の営業か」、自己PRは「何を売ってどんな数字を出したか」に分けます。
営業の自己PRでよくあるミス
- 「目標達成に向けて努力しました」で終わる。 36%の人が「目標」と書き、達成率を書いた人は0件。達成したなら%を、届かなかったなら届いた期間を
- 「コミュニケーション能力」を強みにする。 33%が書いています。誰と何回話して何が変わったかに言い換える
- 300字を超える。 履歴書の枠からあふれます。商談の細かい流れは職務経歴書へ
- 社内の言葉をそのまま使う。 「S案件」「ヨミ」は社外の人には通じません
- 「私の強みは」から始める。 半数がこの書き出しです。担当した社数や年数から始めると、1行目で他の人と分かれます
- 数字を盛る。 面接で内訳を聞かれます。「約」「平均」を付けて、説明できる数字だけを書く
よくある質問
Q. 営業の自己PRは何文字で書けばいいですか?
A. 200字前後です。志望動機と同じ枠に入るため、営業の自己PRを履歴書に書くなら、合わせて350字ほどが上限になります。履歴書メーカーの集計では、営業の自己PRの中央値は273字で、少し長すぎる人が多くいました。400〜600字の長いものは職務経歴書に書きます。
Q. 営業の目標を達成できていなくても自己PRに書けますか?
A. 書けます。達成した月や四半期を選ぶか、前年からの伸び(成約率18%から27%など)を書きます。目標以外の数字でも構いません。担当社数、架電数、紹介件数、減らした欠品の件数も実績です。
Q. 未経験で営業に応募する自己PRには何を書けばいいですか?
A. 前職の中で、目標や数字があった仕事を1つ選びます。販売ならセット率や接客数、コールセンターなら1日の対応件数、事務なら処理件数。「人と話すのが好き」だけでは、ほかの応募者と同じになります。
Q. 営業の自己PRで売上の金額を書いてもいいですか?
A. 会社の決まりで社外に出せない数字でなければ、書いて構いません。書けない場合は「社外秘のため」と一言断って、達成率や件数、行動の回数に替えます。例文の医療機器の営業がその形です。
Q. 第二新卒で営業の実績がほとんどない場合は?
A. 結果より伸び方を書きます。最初は受注ゼロだった、先輩の商談に何回同行した、何か月目に初めて目標を達成した。1年半でも、前後の数字があれば実績として読まれます。
まとめ
営業の自己PRは、強みを1つ、数字を1つ、自分で決めた動き方を1つ、最後に応募先でどう売るか。4文書いても、200字でおさまる量です。81件を数えて見えたのは、3人に1人が「目標」と書き、達成率を%で書いた人は0件という結果でした。
達成率を1つ書けば、81件のどれとも違う自己PRになります。目標に届かなかった年があっても、届いた期間を選べば書けます。
自己PRを入れたら、そのままPDFに
- 履歴書を無料で作成する:「営業向け」の定型文から書き始められます
- 自己PRの書き方:強みの見つけ方と4文の型
- 営業の志望動機の例文:同じ枠に入る志望動機の書き方
- 履歴書の書き方ガイド:学歴・職歴・資格など、自己PR以外の欄

