この記事で分かること
- 実際に作られた職務経歴書337件で、空白期間がある人の割合
- 空白期間を1行で書く型と、理由別の文例8本
- 履歴書との書き分けと、面接で聞かれたときの答え方
前の会社を辞めてから次に入るまでの1年。職務経歴書での空白期間の書き方が分からず、手が止まる。そんな相談を、育児や介護、療養を終えて仕事に戻る人からよく受けます。
履歴書メーカーで作られた職務経歴書337件の職歴の年月を数えると、3か月以上の空白がある人は55%、2年以上の人も29%いました。理由別にそのまま写せる文例8本と、履歴書との書き分け、面接での答え方を順に載せています。

職務経歴書そのものの書き方は、職務経歴書の書き方【項目別・完全ガイド】にまとめています。
実際に作られた職務経歴書337件で分かったこと
空白期間を調べたのは、2026年8月から10月に履歴書メーカーで作られた職務経歴書337件です。そのうち職歴の年月が入っていた241件を、個人が分からない形で集計しています。年か月が抜けている職歴は69行あり、これは数えていません。
職歴が2件以上ある157件で、前の職歴の終わりから次の職歴の始まりまでを数えました。月末に辞めて翌月に入った場合は空白0か月です。

まず、3か月以上の空白がある人は55%でした。半分を超えます。6か月以上は45%、1年以上は34%。職務経歴書を作った人の半分に、書き方を迷う長さの空白がありました。
意外だったのは、2年以上が29%もいたことです。1年〜2年未満の5%より多い。子育てや療養で長く離れていた人が、仕事に戻る段になって職務経歴書を作りに来ているのだと私は読んでいます。切れ目なく転職した人は32%でした。
もう1つ、今の勤め先がない104人について、最後の職歴の終わりから2026年10月までの月数も数えました。中央値は4か月。半年以上たっている人が46%です。書類を出す時点で半年以上空いている人も、めずらしくありません。
空白期間を書く1行の型
空白期間は、職歴の並びの中に1行で入れます。会社名の代わりに「理由+その間にしたこと」、期間の欄にその年月。これだけです。
2024年4月〜2025年3月 家族の介護のため離職(2025年4月より求職活動)
この1行に、担当業務の欄と同じ要領で2〜3文の補足を付けます。理由を1文、その間にしたことを1文、今は働ける状態だと分かる1文。合わせて100字前後で足ります。
書くときの決まりは、次の4つです。
- 期間は職歴と同じ書式で。年月で書き、職歴の年月とつながるようにします
- 理由は一言。「家族の介護のため」「出産・育児のため」「療養のため」。詳しい事情は書きません
- その間にしたことを添える。資格の勉強、職業訓練、アルバイト、ボランティア。何もなければ「求職活動」で構いません
- 今は働けることを1文で。「2025年3月に施設入所が決まり、勤務に支障はありません」のように
書かなくてよい目安もあります。空白が3か月未満なら、職務経歴書に書く必要はありません。退職から入社まで1〜2か月空くのはふつうの転職で、面接で聞かれることもほとんどないからです。3か月を超えたら1行入れる。半年を超えたら必ず入れる。私はこの線で勧めています。
ハローワークの職務経歴書の手引き(PDF)にあるとおり、職務経歴書は自由様式の書類です。決まった型がないので、空白期間の1行を職歴の並びに入れても問題ありません。
履歴書メーカーで空白期間を入れたPDFの見本
履歴書メーカーの職務経歴書は、会社ごとに「職務」のカードを足していく形です。まず前の会社のカードに、会社名と在籍の始まり・終わりを入れます。

次に「+ 職務を追加」を押し、会社名の欄に空白期間の1行を入れます。在籍開始と在籍終了には、空白の始まりと終わりの年月を入れます。担当業務の欄に補足の2〜3文を書けば、職歴の並びの中に1行で入ります。

PDFにすると、前の会社の下に続けて、下の画像のように並びます。

職歴と同じ見た目で並ぶので、空白を隠していないことが一目で分かります。
理由別の文例8本

年月と中身は自分のものに差し替えてください。1行目をそのまま会社名の欄に、2行目以降を担当業務の欄に入れると、上のPDFと同じ形になります。
出産・育児
2021年4月〜2025年3月 出産・育児のため離職(2025年4月より求職活動)
第一子の出産を機に退職し、4年間は育児に専念しました。2025年4月に保育園の入園が決まったため、求職活動を再開しています。育児の間に日商簿記3級を取得(2024年6月)。平日9時〜17時で勤務できます。
ポイント:保育園が決まっていることと勤務できる時間を書くと、読む側の「本当に働けるのか」という疑問が先に消えます。
家族の介護
2024年4月〜2025年3月 家族の介護のため離職(2025年4月より求職活動)
父の在宅介護のため離職。2025年3月に施設への入所が決まり、4月から求職活動を再開しました。介護の合間に介護職員初任者研修を修了(2024年11月)。勤務に支障はありません。
採用側が見るのは「介護は今も続いているのか」です。入所や回復など、区切りがついた事実を1文入れます。
病気療養(回復済み)
2024年7月〜2025年6月 病気療養のため離職(2025年7月より求職活動)
体調を崩して退職し、1年間は治療に専念しました。2025年6月に主治医から就労の許可を受け、現在は通院も終えています。療養中は在宅でできる範囲でExcelの学習を続け、MOS Excelを取得(2025年5月)。
ポイント:病名は書きません。書くのは「回復した」「勤務に支障がない」まで。詳しい病歴は、厚生労働省が採用選考時に配慮すべき事項として本来は尋ねないよう求めている情報です。聞かれたら答える準備だけしておきます。
留学・資格の勉強
2024年4月〜2025年3月 社会保険労務士の資格取得のため離職
人事の仕事を続けるうえで労務の知識を体系的に学びたいと考え、退職して受験勉強に専念しました。2025年8月の試験で合格(2025年10月合格発表)。勉強と並行して、労務相談のボランティアを月2回続けていました。
合否も書きます。不合格でも「択一式は合格基準に達した」のように、どこまで進んだかを数字で書けば伝わります。
転職活動が長引いた
2025年2月〜2025年9月 求職活動(8か月)
前職を退職後、希望する経理職に絞って応募を続けていました。期間中は職業訓練校で簿記2級のコースを受講(2025年4月〜6月)し、2025年7月に日商簿記2級を取得。この資格を活かせる職場を志望しています。
ポイント:何もしていなかったと書くと「意欲がない」と見られるので、訓練校や勉強など行動を1つ入れます。身につけたことは自己PRの材料にもなります。
職業訓練は厚生労働省のハロートレーニングのページで探せます。
家業の手伝い
2023年10月〜2025年9月 家業(青果店)の手伝いのため離職
父の体調不良を受け、実家の青果店で仕入れと店頭販売を2年間担当しました。日々の売上の集計と仕入れ先との価格交渉も任され、1日平均80人の接客を続けています。2025年10月に弟が店を継ぐことになり、求職活動を再開しました。
この文例の順番は、きっかけ、担当した仕事、区切り。家業の手伝いは立派な職歴です。給料の有無に関わらず、担当した仕事と数字を職歴と同じ書き方で入れます。
起業・フリーランス
2023年4月〜2025年9月 個人事業主(Webデザイン)として活動
退職後、個人事業主として中小企業のWebサイト制作を請け負いました。2年半で32社を担当。年間の売上は約400万円で、見積もりから制作、納品後の運用まで1人で回してきました。安定した体制でチーム開発に関わりたいと考え、会社員への復帰を決めています。
入れた数字は「32社」と「400万円」。個人事業は職歴として書けるので、売上や件数を入れ、なぜ会社員に戻るのかを1文で添えます。
アルバイト期間
2024年10月〜2025年9月 アルバイト(コンビニ)に従事しながら求職活動
前職の退職後、コンビニで週5日勤務しながら正社員の職を探していました。発注と新人2名の教育を任され、2025年4月からは時間帯責任者を担当。レジ締めと売上報告を毎日行っています。
アルバイトも職歴です。「つなぎ」と書かず、任された仕事をそのまま書きます。
履歴書との書き分け

履歴書は経歴の一覧で、職務経歴書は中身の説明です。役割が違います。2つの書類の違いは履歴書と職務経歴書の違いにまとめました。空白期間に限れば、書き方は次の表のとおりです。
| 書類 | 空白期間の書き方 |
|---|---|
| 履歴書の職歴欄 | 退職と入社の年月だけ。空白の行は入れないのが基本 |
| 履歴書(1年以上空く場合) | 退職の次の行に「○○のため離職」と1行だけ入れてもよい |
| 職務経歴書 | 職歴の並びに1行+補足2〜3文。上の文例の形 |
| 面接 | 聞かれたら結論から30秒で答える |
履歴書の職歴欄は、行数が限られています。空白が1年以上あるなら「2024年4月 家族の介護のため離職」と1行入れ、説明は職務経歴書に任せます。履歴書の職歴欄の書き方は履歴書の書き方【項目別・完全ガイド】に、退職理由の言い回しは退職理由の書き方にまとめています。
2つの書類で年月が食い違う。これが一番避けたいミスです。履歴書を先に仕上げ、その年月を職務経歴書に写す順番で作ると、ずれません。
面接で空白期間を聞かれたときの答え方
書類に1行入れておけば、面接では確認されるだけです。答えは短くて構いません。
- 理由を一言(「父の介護のためです」)
- 今はどうなっているか(「3月に施設入所が決まり、勤務に支障はありません」)
- その間に何をしたか(「介護の合間に初任者研修を修了しました」)
この順で30秒。長く話すほど言い訳に聞こえます。書類に書いた内容と同じことを、同じ年月で話せば十分です。
「転職活動が長引きました」なら、そのまま言います。採用側が見ているのは理由の良し悪しより、今は働ける状態か、同じことを繰り返さないかの2点です。
病歴や家族の事情は、厚生労働省の公正な採用選考の基本で、本来は採用側が把握すべきでない事項とされています(2026年10月時点)。自分から話す範囲は「回復した」「区切りがついた」までで足ります。
空白期間の書き方で評価が下がる例
- 空白のまま出す。年月が飛んでいると、読む側は理由を想像します。想像される方が、書くより不利です
- 在籍期間を延ばす。退職日をずらして空白を消すのは経歴詐称です。雇用保険や年金の記録で分かります
- 理由を詳しく書きすぎる。病名や家族の事情を長く書く必要はありません。1行に収めます
- 「何もしていませんでした」で終わる。求職活動だけでも、応募した職種や受けた講座を1つ書きます
- 文例をそのまま使う。年月と資格名は必ず自分のものに差し替えます
- 履歴書と年月が違う。先に履歴書を仕上げ、その年月を写します
よくある質問
Q. 職務経歴書に空白期間は書かないとだめですか?
A. 3か月以上空いているなら書きます。3か月未満なら書かなくて構いません。実際に作られた職務経歴書157件(職歴2件以上)では、3か月以上の空白がある人は55%でした。空白がある人の方が多数です。
Q. 空白期間に何もしていなかった場合はどう書けばいいですか?
A. 「求職活動」と書き、応募した職種を添えます。「2025年2月〜9月 求職活動(経理職を中心に応募)」のように。これから何か始めるなら、職業訓練や資格の勉強を今日から始めて、その事実を書きます。
Q. 病気で休んでいた期間は、病名まで書きますか?
A. 書きません。「病気療養のため離職」と「回復し、勤務に支障はない」の2点で足ります。病歴は採用側が本来尋ねない事項とされているので、聞かれたときに答えられる準備だけしておきます。
Q. 育児で5年離れていました。職務経歴書は不利になりますか?
A. 空白の長さより、今働ける体制があるかを見られます。保育園が決まっていること、勤務できる曜日と時間、育児中に取った資格や続けた勉強を1行に入れます。集計では2年以上の空白がある人は29%で、長い空白はめずらしくありません。
Q. 履歴書にも空白期間の理由を書きますか?
A. 1年未満なら書きません。1年以上なら退職の次の行に「○○のため離職」と1行だけ入れ、説明は職務経歴書に任せます。2つの書類で年月をそろえることだけ守ってください。
まとめ
職務経歴書の空白期間は、職歴の並びの中に「期間+理由+その間にしたこと」の1行で書きます。3か月未満なら書かなくてよく、半年を超えたら必ず書く。病名や家族の事情は書かず、回復したこと、区切りがついたことだけを添えます。
実際に作られた職務経歴書を見ると、職歴が2件以上ある人の55%に3か月以上の空白がありました。空白があること自体は減点になりません。減点になるのは、空白のまま出すことと、履歴書と年月が違うことです。
文例を選んだら、そのまま職務経歴書に
- 職務経歴書を無料で作成する:職務のカードに1行目と補足を貼り付けるだけ
- 職務経歴書の書き方【項目別・完全ガイド】:職務要約・担当業務・自己PRの書き方

